調色、着色、物性試験にも対応~コンパウンド事業部~
プラスチック着色・プラスチック加工・プラスチック成形を手がける「大塚産業」のコンパウンド事業部では、調色・着色・物性試験などを行っております。「コンパウンド」とは、樹脂と樹脂や、樹脂と着色剤・添加剤を混ぜることです。確かな製品作製のために、ぜひご活用ください。
コンパウンド事業部が提供する3つのサービス
- 調色 プラスチックを着色してから成形する場合に、任意のカラーに仕上げるための調合を行います。
- 着色 調色後、着色ペレットやマスターバッチ、ブレンドなどの手法でナチュラルペレットに着色を行います。
- 物性試験 プラスチックが持つさまざまな物的性能についてASTMやISOといった試験を行います。
調色
原色の顔料や染料を調合し、ご要望やお好みに合ったカラーを作り出す作業が「調色」です。ただし、プラスチックの状態やグレードなどによっては色合いがまったく変わってしまうので、それぞれの性質に合わせて色を調合することが必要となります(たとえば、ABS樹脂とポリスチレン、ポリカーボネートに同じカラーを入れても同じ色にはなりません)。
この際、プラスチックの種類によっては帯電防止や耐候性向上のために添加剤を入れることで、改質したり特長を付与したりすることができます。
着色
ペレットと呼ばれる3~5 mm 程度の粒子状のナチュラルなプラスチックに、調色によって作り上げたカラーをつけていく作業が「着色」です。色が分かりづらい場合は、プレートを作製します。
練り込み着色法
もっとも一般的な着色方法のひとつです。材料ペレットに顔料を混ぜて押し出し、色つきペレットを作製します。色味が安定しやすいのが特徴でありメリットです。
1.攪拌 | |
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タンブラーでナチュラルパレットと顔料(着色剤)を混ぜ合わせます。 |
2.溶融 | |
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1で混ぜ合わされたペレットを、押出成形機を使用して溶融します。ペレットはホッパーに入れられ、スクリューの中で溶かされて混ざりながらノズル口より出てきます。 |
3.押し出し | |
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押出成形機から溶けて出てきた材料をさらに「ダイ」と呼ばれる金型代わりのノズルを通して成形していきます。 |
4.冷却 | |
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放出された材料(樹脂)を水槽などに入れ、冷却して固めます。 |
5.ストランドカット | |
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樹脂を米粒状にカットし、3~5 mm 程度のペレットと呼ばれる状態にします。「ペレタイザー」という機械を使用します。 |
6.軽量と袋詰め | |
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ペレットになった樹脂を軽量・袋詰めしていきます。一般的には25kgが平均ですが、20kgも可能です。その他についてもお気軽にご相談ください。 |
その他の手法
弊社ではお客様 のご要望にお応えするために、練り込み法以外の着色方法にも対応。適宜使い分けることで、最善のご提案を差し上げております。
マスターバッチ法
顔料を非常に高濃度にしたマスターバッチという着色材料と樹脂などの材料を成形時に混ぜ合わせ、ホッパーに投入する手法のことです。着色濃度は11倍、21倍、31倍といった感じで自由に変更が可能です。ただし、顔料の種類によってはマスターバッチが作製できないケースもあります。
ドライブレンド法
プラスチックのペレットと顔料を、成形時に混ぜ合わせて使用する手法です。顔料さえあればできるのがメリットですが、「取り扱いが難しい」「後片付けが大変」「色目がばらつきやすい」といったデメリットがあることから、最近ではあまり利用されていません。
物性試験
弊社ではさまざまな装置を使い、プラスチックに対して試験を実施することができます。詳細な物性試験の内容はこちらをご覧ください。
主な試験項目
試験項目 | 性質 | 詳細 |
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ISO法 シャルピー衝撃強さ (ISO-179) |
kJ/m² | 多目的試験片の両つまみ部分を切り取った試験片へ切り込み(ノッチ)を入れ、ハンマーでノッチの裏側から打撃。その際に必要なエネルギーの大きさから衝撃度を測定し、抵抗の強さを調べます。 |
ATSM法 引張強さ・伸び率 (ASTM-D638) |
kg/cm² | 全長175mm、厚み3.2mmのASTM1号ダンベル片を試験片として使用。万能引張圧縮試験器などを使い、プラスチックが破損するまで両端から加重が加わるように引っ張ります。 |
ASTM法 アイゾット衝撃強さ (ASTM-D256) | kg cm/cm | ASTM短冊を半分に切り、片側に切り込み(ノッチ)を入れたものを試験片として使用。シャルビー衝撃強さ試験とは変わり、試験片の片側を締め付けたまま固定し、打撃に対する抵抗度合いを調べます。 |
その他の試験項目
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